手づくりの柑橘ピール

いろいろな柑橘が店頭に並ぶ季節。お店に行くと、伊予柑をはじめ、八朔や甘夏、文旦、デコポン、日向夏などさまざま柑橘がそろっていて、柑橘好きとしては目移りしてしまいます。

この冬柑橘ピールにチョコがけしたオランジェットのおいしさにハマっったのがきっかけで柑橘ピールが気になりはじめ、さっそく旬の柑橘を使ったピールづくりにチャレンジしてみました。

伊予柑ピールと甘夏ピール

旬は過ぎてしまいましたが、オレンジ色がきれいな伊予柑と、今が旬の甘夏です。
手順はざっくり以下の通り

●皮を4等分ぶんにカット 
●4等分にした皮を3回ゆでこぼす
●食べやすいスティック状にカットする
●砂糖で煮詰める
●ザルにあげて水分を切る
●低温のオーブンで乾燥させる※またはオーブンを使わずここでグラニュー糖をまぶして冷蔵庫で乾かす
●グラニュー糖をまぶす
●乾かす

油やあく、苦味を取るために、皮の表面をうすく削ってからゆでこぼします。皮の内側の白い部分も苦味がありますが、この白い部分を多めに残すほうが、しっとりやわらかい食感になるそう。

伊予柑はゆでこぼしの間もとてもきれいなオレンジ色がキープされています。甘夏はグラインダーを使ってきれいに表面を落としましたが、あざやかな黄色がしっかり残っていました。

伊予柑は仕上げにオーブンを使わず、冷蔵庫にラップなしでひと晩乾かすという方法で仕上げ、甘夏は低温のオーブンでじっくり加熱してみました。

オーブンなしだとしっとり感は強いですが、若干水っぽさもあります。やはりオーブンで乾燥させたほうがいい感じ。味見しながら、レシピに書かれている時間よりもかなり多めに加熱して調度いいくらいでした。

テンパリングして、オランジェットが完成!

テンパリングはチョコの温度調整のことで、テンパリングすることによっておいしさはもちろん、きれいに乾いてツヤツヤに仕上げることができます。

やり方はいろいろあるようですが、自分は下記の方法でやってみました

●ゴムベラでゆ~っくり混ぜながら細かく刻んだチョコを50~60℃の湯煎にかける。

●15℃前後の水につけて、27~28℃に温度をゆっくり下げる。

●温度が下がったら、また湯煎にかけて32℃くらいまで温度を上げて使う

柑橘ピールは砂糖漬けで甘いので、チョコはビターをセレクト。おすすめされていることが多かったクーベルチュールのカカオ70%を使いました。

果肉も皮も、その果実の味がクッキリと

伊予柑はさわやかさにおいては本当に格別!やさしくすがすがしい香りと味は、ピールにしても健在です。

また甘夏は苦味が特徴だと思うのですが、果肉が甘い時は、当然ながら苦味も少ないようで、今回の甘夏は甘くて“苦さ控えめ”に仕上がりました。好み的にはもう少し苦味があるほうがほうがおいしい気がします。

柑橘ピールはそもそも果肉を食べるわけではなく、その皮を食べるわけですが、どちらを食べた時も、それぞれの果肉を食べた時の特徴がしっかり出てくるのがおもしろいです。

今度は、旬の文旦で作ってみたいと思います。