寒い季節にほっこりあたたまる“おぜんざい”。大好きなあんこをホットでいただく幸せは、冬ならではのお楽しみのひとつです。今年もさまざまな和菓子ブランドから季節限定販売されているおぜんざいの中から、この冬食べてみたかったものをご紹介します。
「京らく製あん所」食べ応えありの大粒あずき
『素材の生成りの美味しさを追求し、昔ながらの銅釜の直火炊きにこだわった』という“あん”が自慢の京らく製あん所さん。以前から行ってみたかった京都のお店に行ってみました。
外観も内装も明るくおしゃれな和のたたずまいで、お店の引き戸をあけると、カウンターの上においしそうなあんこのお菓子が並んでいます。お店のシンボルデザインだと思うのですが、ドット風に小豆を表現したシンプルでかわいいパッケージのおぜんざいを購入しました。
早速あたためてみると、ふっくらと炊き上げられた北海道産あずきは、お箸でひと粒ずつ食べたくなるほどけっこう大粒です。
おぜんざいは本屑粉で少しとろみをつけてあるそうですがさらっとしていて、あっさりとした甘さ。トースターで焼いたお餅をレンジであたためたぜんざいに浮かべます。
おもちはふんわりやわらかくて、弾力もありおぜんざいによくからんで、美味!“生成りの美味しさを追求した”といわれる通り、余計な味がしない素朴なおいしさで「また食べたいな」と思える味わいでした。
「鶴屋吉信」丹波大納言を使ったぜいたくな味わい
小豆は丹波地方の名産品で小豆の王様とも称される「丹波大納言」を使ったリッチなおぜんざい。
「丹波大納言小豆」は大粒で皮が薄いのに煮崩れしにくく、甘くて香りが良いのだそう。さやに入った生の「丹波大納言小豆」を見たことがありますが、見事な俵型で色がとても美しかったのを覚えています。さすが王者の風格!
こちらも、あたためたおぜんざいにトースターで焼いたお餅を浮かべるタイプ。おぜんざいは少しとろみがあって風味豊かに炊き上げられた小豆のおいしさをしっかり味わえます。
餅を入れて、あられを散らすのですが、そのあられの食感が楽しくて新鮮!お椀一杯にお楽しみが詰まった大満足のおぜんざいでした。お餅は2切れも入っているのでかなりボリューミー。満腹です。
「たねや」素炊きにこだわってさらにおいしく
小豆の炊き方を変えて、さらにおいしさを追求したというたねやさんのおぜんざい。
『味の決め手である小豆は北海道産小豆を使用し、素炊きの時間を調整することで美味しさを引き出しています』ということです。
小豆を食べて見るとふっくらとした食感の中にお豆そのもののおいしさを感じます。甘さはどちらかとういうと控えめ。甘党の自分はもうちょっと甘くてもいいかなという感じですが、洗練されたすっきりとした甘さなので、このくらいの甘さのほうが好きな方は多いかも。
お餅はたねやさんの地元近江で収穫された滋賀羽二重糯を使った杵搗き餅でねばりや伸びが強くてコシがあるのだそう。お餅だけを食べてみても、少し甘みがあってとてもおいしかったです。
トースターで切り餅を上手に焼くには…
今回3つのブランドのおぜんざいを食べて、それぞれにとてもおいしかったのですが、後悔しているのはお餅の焼き方!ブランドの商品写真を見ると、どれもほどよい焼き目でいい感じにふくらんだお餅が・・・。
お餅を焼くのはトースターでもフライパンでも網でもいいとのことで、自分は手軽なトースターを使いました。しかし焦げ目がつく前に膨らみすぎて破裂し、元の形が丸だったのか四角だったのかもわからないほどに。
トースターで焼く場合、正しくは軽く焼き色がついたら、いったん火を止めて、そのまま庫内で予熱を利用し餅の中まで温めるのがいいそうです。ここで止めるからきれいな形のまま火入れができるのですね。
仕上がりを見ると、お餅の焼き方もとても大切です・・・・。